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2011 01,23 22:54 |
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ふおぉ~!
しょっぱなからこけなくて良かった。 取り合えず、1本ss投下します。 ? 誕生日関係ないなぁ? 「こんにちは」
あまりにも普通に目の前に立ったものだから、俺も「あ、どうも」なんて訳の分からない返事をしてしまった。 その返事を聞くと奴はにこりとして、俺の隣に立ってやっぱり呆気に取られていトムさんにも挨拶をしていた。 「こんにちは、田中さん。いつもシズちゃんと仕事って大変じゃないですか?シズちゃん一度キレると手が付けられないし」 「いや、そうでもねぇよ。静雄がいるだけで素直に金出す奴も増えてきてるし」 「へぇ、ちゃんと仕事してるんだ。偉いね、シズちゃん」 再び笑顔を向けられて、漸く我に返る。 「臨也くんよぉ~、何でここにいるんだ?あぁ!?」 頬を引きつらせながら凄む、奴はずいっと掌を俺に突き出した。 「シズちゃん家の鍵貸して」 「は?」 間抜けな声を出してしまった。 俺の反応が気に入らなかったらしい臨也は眉間に皺を寄せてだから!と更に掌をずいっと突き出す。 「カ・ギ!早く、俺だって暇じゃないんだから!」 その鍵を渡されて当然と言う態度に、まあそうなのかもと思ってしまった俺は若干疲れていたのかもしれない。 ポケットを探り、キーホルダーも付いていない鍵をその薄い掌に落とす。 臨也はその鈍く光る鍵を満足気に眺めるとコートのポケットに入れて「じゃあね」と言って去って行った。 俺はその後ろ姿をただ見ていた訳だが、トムさんの一言に唸り声を上げることになる。 「・・・静雄、今日どうやって家に入るんだ?」 今のマンションに引っ越した時、合鍵を作って郵便ポストに入れて置いたのが初めて役に立った。 臨也に鍵を渡してしまったから奴が俺の部屋に入って色々家捜しして行ったかもしれないし、もしかしたらまだいるかもしれない。 鍵穴に鍵を差し込みながら、飯どうすっかなぁなんて考える。 臨也がいたら、カップ麺で済まそうとすると途端嫌そうな顔をされる。 別にお前が食う訳じゃないから良いだろと言うが、そんな食生活だと生活習慣病になるよと返される。 俺としては、食わなさ過ぎの奴の方が心配になるんだが。 カチリと無機質な音が響き、ドアを開く。 臨也はいなかった。 その代わり、ふわりと柔らかい良い匂いがする。 キッチンのコンロを見ると、朝はなかった鍋が置いてある。 蓋を開けるとクリームシチューが入っていた。 トロリとした液体の中に、ジャガイモ、にんじん、、玉ねぎ、ブロッコリー等の野菜が幾分大ぶりに切られて入っている。肉は鶏肉か。 冷たくなったシチューはそれでも食欲をそそる匂いを放っていた。 コンロに火をつけ、ゆっくりとかき混ぜる。 以前、火に掛けて放っておいたら調理者に「底が焦げ付くだろ!混ぜてて!!」と怒られた。 クツクツ言ってきたシチューを器に盛り、炬燵に潜り込む。 湯気を立てているシチューを頬張るとミルクと野菜の溶け合う味がして美味かった。 アイツ、これを作る為に鍵を貸せなんて言ったのか?何したいのか分かんねぇな。 どうせなら食ってから帰れば良いのにと思った。 PR |
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