2024 11,28 18:43 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2011 01,24 21:56 |
|
調子に乗って食べ過ぎた・・・気持ち悪い・・・
何でお腹いっぱいなのに食べてしまうんでしょう。 私、オカシイよ・・・ シズ誕ssはオカシナ二人の話になりつつあります。 付き合ってはいない・・・はず。 いつものように臭いを頼りに歩くと奴はガード下にいた。 ガードレールに腰掛けた奴は数人の少年少女に囲まれていた。 話しているのは専ら年下の彼らの方。臨也はただ黙って頷いてるだけだ。 それは俺には珍しい光景だった。俺の前に現れる臨也はしゃべってばかりだったから。 何だ、人の話も聞けんじゃねぇか。 社会人として当然の事を思う。臨也は自由業だからそう言う観念がないのかと勝手に思っていた。 その時、臨也と目が合った。俺の視線に気付いたのだろう。 いや、俺があいつを見つけた瞬間に気付いていたのかもしれない。 臨也はおやと言うように柳眉を上げる。 その臨也の様子に、少女の一人が俺に気付き、隣の少年の腕を引く。 少年たちに緊張の色が走る。 犬猿の仲の二人の邂逅を目の当たりにしているのだから当然だ。 その様子を見た臨也は口角を上げて、見る者を安心させる笑顔を浮かべる。 俺はこの作りものの笑顔が大嫌いだ。悪魔の笑みだ。 だが、奴の信者には天使の笑みに見えるのだろう。取り巻き達は頬を赤く染め、はにかむ。 臨也はそんな彼らの頭を一人ずつ撫でる。 「もうお帰り」 その一言で奴の信者はこくりと頷くと去っていった。 俺は黙って臨也に近づく。 「やあ、シズちゃん」 「お前、鍵返せよ」 スペアがあるから困らないが、臨也が持っていると思うと落ち着かない。 「スペアがあるから良いじゃない。もう少し貸してよ」 やっぱりスペアがある事知ってたか。 大方、知ってて貸せって言ったんだろうな。 「お前が何したいのか分かんねぇんだよ。勝手に家入っても荒らす訳じゃないし、ただ飯作って帰ってただけじゃねぇか」 「あれ?荒らしても良いの?・・・って言ってもシズちゃんの部屋何もないからなぁ」 単に物がないと言いたいのか、金目の物がないと言いたいのか。両方だろうな。 返せと言っても素直に返って来るとは思っていない。 力ずくで取り上げるしかないなと臨也に一歩近付くと、ふわりと甘い匂いがした。 覚えはあるが嗅ぎ慣れない匂い。 でも、良い匂いだ。こいつのどこから香ってるんだ? 臨也の髪に鼻を埋めるようにして匂いを嗅ぐ。 「ちょっ、ちょっとシズちゃん、何やってんだよ?」 ぐいっと体を押し返される。その顔は赤くなっている。珍しいものを見たな。 「お前、甘い匂いがするぞ」 臨也はえ?と首を傾げると自身の匂いを嗅ぎ始める。 「そんな事ないけど?シズちゃんの嗅覚がおかしいんじゃないの?」 「いや、確かにする。何だろうな、嗅いだことある匂いなんだけどな」 俺はそう言ってもう一度臨也の首筋の匂いを嗅ぐ。 「だから!近いって!!」 臨也はまた俺の体を押しのけようとする。 そこに風が生まれて、ふわっと香った。 バニラだ。 「お前、バニラの匂いがする。香水でも付けてんのか?」 意外な事にバニラと言う単語に臨也は反応した。 あっ!と口を開けると、ガードレールから飛び降り、そのまま俺と距離を取った。 「じゃ、俺もう行くよ。お疲れ!」 そのままくるりと回ると駆け出した。 「あっおい!鍵!!」 そう言った時には既に奴の後姿すら見えなかった。 そして仕事を終え、家のドアを開けた俺を待っていたのは茶碗蒸しだった。 本当にアイツは何をしたいのか分からない。 そう思いながら食べた茶碗蒸しは卵と出汁の良い味がした。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |