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2012 04,30 22:21 |
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4月が終わる・・・・・・っ!!
もうすぐスパコミですね。お買い物いっぱいします!楽しみです。 スパコミの新刊は臨也さん誕生日おめでとう本です。 オムニバス形式の小話3本構成です。 シズイザ、友情出演ドタチンです。ドタチンラブなので。 イザ誕ラリーに参加させて頂く予定です。 小話ペーパーなので、お近くをお通りの際は宜しければ貰いに来てやって下さい。 スペースNo.は東1 エ51a 『うめぼし』 です。 宜しくお願いします。 スパコミの次は因禁3の参加を予定してます。 本日入稿したので、薄~い新刊出せるかと思います。 こちらも宜しくお願いします。 3月から原稿ばっかりしてたぜ! 【スパコミ配付物】(超端的に説明つけてみました) ・Beautiful World ¥500(予定) 新刊、臨也BD本。 ・~if~ ¥800 教師パロ。 ・ドッペルゲンガー ¥800 シズイザ←ツガ+サイ。 ・これは未来に続くはなし ¥400 横恋慕静雄。 ・L'elisir D'amore ¥800 らんま的臨也の奮闘ラブコメ(のつもり)。 ・真夜中と真昼の夢 ¥600 臨也の夢(?)に入っちゃう静雄。 【ご注意】 当サークルでは18歳未満閲覧禁止の作品を扱っています。 18歳未満の方はお手に取って頂くことが出来ませんので、ご理解とご協力をお願い致します。 また、年齢確認をさせて頂く場合がありますので、年齢の分かるもの(タスポ、免許証等)をお持ち頂けると有難いです。 宜しくお願い致します。 以下スパコミと因禁サンプルです。 スパコミ新刊【Beautiful World 冒頭部分より】
着信の知らせから留守番電話サービスに接続すると新羅の悲壮な声でメッセージが残されていた。 その内容に顔を顰めて静雄は携帯を閉じる。 メッセージは「とにかく早く来てくれ」の一言で仲間内では饒舌な方に入る新羅にしては、短く簡潔だった。 その声を出させているのは、静雄がこれまでに出会った人の中で一番口の達者な臨也だと言うことも分かって、溜め息を押さえ切れない。 静雄は窮屈な首元を寛げるべくネクタイの結び目に指を掛ける。静雄が召集を受けた岸谷家には新羅、セルティ、門田、そして臨也がいるはずだ。もしかしたら、門田を慕って行動を共にしている3人組もいるかもしれないし、セルティの友人もいるかもしれない。 5月4日。 それは一部の人にとっては大型連休の1日以外の意味を持っていた。 高校時代から続く静雄と臨也の犬猿の仲は、時の流れと共にゆっくり、しかし、着実に変化していった。 湖の澱のように停滞していると思わせるほどの流動は、二人に考える時間をたっぷり与え、同じだけの迷いも与えて答えを出すのが遅くなった。それでも、ほぼ同じ時期に同じ答えに辿り着いたのは僥倖と言えただろう。 恋人と呼んでも良い関係になった時から、互いの誕生日は二人で過ごしている。出掛けることもあれば、どちらかの部屋でささやかな祝いの食事をすることもあった。どちらにしろ、誕生日は一緒に過ごしたい、と言えるような素直な性格でも、甘いだけの関係でもない。ただ、何となく雰囲気で。 その程度の認識だったし、それで良いと思っていた。少なくとも静雄はそうだった。 しかし、付き合いだして初めて慣例に則らない事態が起きた。 今年の5月4日、臨也の誕生日に親戚の結婚式が重なった静雄は、「別に約束してる訳じゃねーし」と、どちらに対する言い訳か分からない思いを抱えながらも従姉妹の結婚式に出席すると告げた。 今思えば、臨也に対する後ろめたさ+自分への免罪符だった。臨也は「良いんじゃない?シズちゃんには一生縁がないかもしれないから、幸せのお裾分けしてもらってきなよ」と気にした様子もなく、余計な一言を言って、特に見たい訳でもないアイドルが恋の切なさを歌っている歌番組に視線を戻した。 それなりの応酬を覚悟していた静雄は拍子抜けしたが、どうにもならない予定を蒸し返す必要もなく、まぁ男同士だしこんなもんなんだろうな、と納得して視線をテレビに移した。 今までも約束のない誕生日がなかったわけではない。 それでも気まぐれに街へ出れば、イベント事に敏感な年下の信者達が寄ってきて祝いの言葉を言ってくれたり、相談を受けている妙齢の女性陣がアポを取ってきたりと、最初は一人で過ごすつもりが結局、数人と少しずつ時間を共有する事になる。人が大好きな臨也としては、不満はないが、人って一人にはなれないものなんだなぁ、と改めて思う。 静雄と付き合い始めてからは、約束している訳じゃないのに、誕生日には予定を入れないでいた。 それは今年も同じで、明らかに期待していたスケジュール帳の空白に臨也は顔を顰めた。 ぽっかりと空いたその空白が気になるなら、今からでも予定を入れる時間的猶予は十分にある。出先で誘いがあればそれに乗るのも良い、気が向いたらこちらから誘いを掛けるのも良い。 臨也は薄手のコートを羽織り、自宅を後にした。 因禁サンプル【Lilium candidum冒頭部分より】 その知らせを持ってきたのは波江さんで、彼女が俺より先に情報、それもかなり貴重な情報を掴んでくるのは珍しかった。貴重って言うのは俺に取って、って話で、彼女にしたら本当にどうでも良い事だって言うのはその口調で分かった。 俺にしたら青天の霹靂、寝耳に水で、彼女の放った一言に反応するのに少し時間を要した。 「ごめん、何だって?」 俺のお遣いで外出していた彼女は上着をハンガーに掛けながら、だからと平淡な声で言う。 「貴方の天敵、結婚するそうね」 聞き間違いじゃなかったんだ。俺の天敵って言うと一人しかいない。高校時代から続く腐れ縁、手駒にしようとして失敗した相手、死んで欲しいと強く願う相手、自分のものにしたいと熱望した相手。 そうか、シズちゃん、結婚するのか。 俺は俯いた。波江さんの視線を感じる。 「知らなかったの?貴方が?」 心底驚いている声が重石になって更に項垂れる。珍しく気遣うような波江さんの視線を感じたけど、まずい。震えが止まらない。 「ふっ、くっ」 「ちょっと・・・・・・大丈夫なの?」 静雄が結婚したら、池袋へ行っても今までのような反応は望めないだろう。何よりも優先する存在が出来たら人は変わってしまう。それを進化と呼ぶか、退化と呼ぶかは人それぞれだが、静雄に限っては退化だ。もそもそも静雄は人ではなく、人の括りから外れた化け物なのに、結婚するなんて、到底容認出来ない。何を人間みたいなことをしてるんだ、化け物のくせに。長い間、敵として恨み恨まれしていた相手が自分を置いて変わってしまうのを受け入れるには急な話過ぎた。それは、誰よりも早く掴んでいるべき話なのに、よりによって秘書に聞くまで知らなかった。 って考えて、ショックのあまり泣いてるって思ったんだろうね、波江さん。突然、笑い出した俺に珍しく隙のある呆然とした顔をしている。その顔も美人だね。 「ははっ!シズちゃんが結婚!?面白いこと言うね、波江さん!最高の冗談だよ、ふふっ、あははっ!!君でも冗談言うんだ!」 氷のような冷たい視線を感じても笑いは止まらない。だって、あり得ない。いくら力のコントロールを覚えたからって、キレたら我を忘れるシズちゃんがいつ傷つけるか分からないのに、誰かを側に置くなんて、太陽が西から昇るくらいあり得ない。あいつは、その外見から想像もつかないくらい臆病なんだ。 回転椅子でぐるぐる回りながら腹を抱えて笑う俺に、優秀な秘書はこれ見よがしにため息をついた。爪の先ほども同情したことを後悔しているのが伝わってくる。いや、だってねぇ。これを笑わなくて何を笑うんだい。 「私が言ったんじゃないわ。岸谷先生よ」 「新羅が?」 級友の名前に俺は動きを止める。 弟に付き纏う少女に自らの手で整形手術を施し、それに協力した新羅と元研究者はギブ&テイクのドライな関係で繋がっている。そこに私情がないだけに、信憑性は高い。もっとも、彼女がこんな嘘をついてもメリットはないんだけど。 「俺の情報には引っかかってないけど」 首を傾げる俺を一瞥した波江さんは自分の分のお茶を煎れてデスクワークを始める。 「知らないわよ。私が聞いたのはそれだけ。貴方の網、穴が開いてるんじゃないの」 池袋の喧嘩人形が結婚するとなれば、その話は、彼をマークしているアングラな連中だけでなく、池袋を遊び場としているちょっと素行の良くない者の間でも一気に広がるはずだ。そうすれば、俺の手足となっている子達から必ず情報が入る。 俺の可愛い信者達は、俺がシズちゃんの動向に関心を払っている事を知っているから、絶対に教えてくれる。彼等以外にも、情報収集に余念のない俺は常に様々な方向にアンテナを張り巡らせているけど、そんな情報は欠片も入ってきてない。漏れるなんてない・・・・・・と思う。 「ちょっと出かけてくるよ」 気になる事は自分の目で確かめないと気の済まない質は昔から。トレードマークのコートを羽織る。 無駄になると分かってて、自分の分しかお茶を煎れなかった優秀な秘書には、俺の行動はお見通しって事なんだろう。 「見つかって怪我する前に帰って来なさいよ。私は適当に帰らせて貰うわ」 「はいはい」 優雅にお茶を飲む波江さんをちらりと見て返事をする。 本当に分かっているのかしらと言いたげな視線はドアが閉じる音と共にシャットアウトした。 PR |
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