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2011 01,25 23:02 |
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オッジのクッキーが美味いと思います。 情報屋さんの不在↓ いつものようにトムさんと集金に出掛ける。
今日は珍しくノミ蟲の臭いがしない。 ここ数日毎日見ていたから、逆に落ち着かない気分になる。 トムさんがテレクラ料金の滞納者をATMに引っ張っていく間に俺は一服させて貰う事にした。 公園のブロックに腰掛けて、煙草を吸っていると肩を叩かれた。 トムさんが戻って来たのかと見るとセルティだった。 「よう、仕事か?」 俺の問いにセルティはPDAに素早く打ち込む。 『いや、プライベートで新宿に行ってたんだ。静雄が見えたから丁度良いと思って』 セルティは小さな包みを出した。 『クッキーを作ったんだ。私は頭がないだろ?味見が出来ないから食べて貰えないかと思って』 あ!毒見って訳じゃないからな!と慌てて打ち込むセルティに笑う。 俺は体はかなり頑丈に出来ているから多少の毒でも大丈夫だろうと思う。 「ああ、サンキュ。でも俺が食っちまって良いのか?新羅に恨まれそうだな」 『いや、新羅のは別にあるんだ・・・』 珍しく歯切れの悪いセルティにそう言う事かと思い至る。 新羅に食わせる前に成功か失敗か知りたいって所だな。 アイツならお前の作ったものなら何でも喜ぶぜ。 けどまあ、折角だから頂くか。 透明なフィルムに包まれたクッキーはチョコとプレーンの市松模様だ。 器用なもんだと感心する。 サクッと軽い歯ざわりでバターが香った。 ココアのほろ苦さとプレーンのバニラが口に広がる。 「美味いぜ」 『本当か!?良かった!こればっかりは教えてくれた奴が良かったのかな』 「誰かに教えてもらいながら作ったのか?」 『ああ、そうなんだ!新羅に聞いたんだが、意外な特技があって・・・』 セルティは指をぴたりと止めると慌てたように、それを消す。 『いや、何でもない。引き止めて悪かったな。じゃあな』 バイクに跨ると軽く手を挙げる。 俺も手を挙げてそれに応える。 また一人になった俺は手の中の包みを見る。 昔、これと似たようなのを見た気がする。 確か、高校の調理実習の時だったか・・・。 俺と新羅が四苦八苦してホワイトソースを作ってる横で、臨也と門田が女子顔負けのグラタンを作って、更に時間が余ったとかで臨也がクッキーを焼いてた気がする。 その時のクッキーがこんな感じだったような・・・。 そう言えば、昨日もバニラの匂いさせてたよな。 でもまさかな。臨也とセルティが仲良く菓子を作ってるなんて想像できねぇ。 あ、臨也で思い出した。 まだ鍵取り返してねぇ。 PR |
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